【定年後も働きたい看護師必見!】50代の転職は難しい?不採用にならないためのコツ6選

50代看護師が転職を考えるとき「年齢的に転職は難しい?」「50代でも働きやすい転職先はある?」などの疑問や不安が生じるでしょう。

一般的に50代の転職は難しいと考えられますが、看護師は経験や実績が評価され、また慢性的な人手不足により需要が高いため、50代でも転職先は十分にあります

加齢による体力や記憶力、適応力の低下といった不利な点もあるため、ポイントをふまえた転職活動が重要になります。

転職を成功させるためのポイント
  • 転職の目的を明確にする
  • 勤務条件や自分のこだわりに固執しない
  • 今までの経験を活かせる職場
  • 同世代の看護師がいる職場
  • 給与が下がることを受け入れる
  • 転職サイトを利用する

50代看護師におすすめの転職先としては、介護施設、訪問看護、デイサービス・デイケア、クリニックなどがあります。

ハナ☆ハナ

この記事では、50代看護師が自分に合った職場や働き方を見つけるための転職活動の方法や、私の転職活動経験についてもお伝えします

目次

50代看護師の転職の実態

年齢とともに選択肢の幅は狭くなりますが、50代の看護師でも転職は十分に可能であり、介護施設や訪問看護、デイサービス・デイケア、クリニックなどは50代看護師が多く活躍している職場です。

実際に50代看護師の転職希望者が多いことはデータからもわかります。

引用元:看護職員報告書2023

ブランクがある場合には、その期間や経験年数によっても異なりますが、転職先によっては不利になる可能性があります。

しかし介護施設などの医療行為が少ない職場であれば、高い看護スキルも求められないため、ブランクがあっても転職しやすい傾向がみられます。

慢性的に看護師不足の職場が多いため、看護師の需要は常にあり、50代でも転職先に困らないのは大きなメリットです。

引用元:看護職員報告書2023

年齢階層別にみた求職者が希望する施設のデータによると、50代では体力的な負担の少ない職場を選ぶ傾向がみられます。

2023年1月の看護師の有効求人倍率は2.47倍ですが、全職種の平均が1.35倍であることからも、看護師がいかに人手不足であるかがわかります。

ハナ☆ハナ

つまり看護師ひとりに対して2つ以上の求人があるということです

50代では年齢と共に体力だけでなく、記憶力や適応能力も低下します。

転職すると新しく覚えることや新しい人間関係などでストレスが大きくかかるため、できれば50代以降は転職を繰り返さずに、同じ職場でキャリアを積んでいく方が長く働き続けやすいでしょう。

50代では定年まで働くことを考えて転職先を選ぶ場合が多いでしょうが、定年後も働き続けることは十分可能なので、定年後まで視野に入れた転職活動をおすすめします。

50代看護師の転職理由

50代看護師が転職を考える理由はどのようなことでしょうか。

  • 仕事や役割に対する不満
  • 体力的な不安
  • 人間関係のストレス
  • ワークライフバランスを見直す

仕事や役割に対する不満

50代になると管理職への移行を打診されたり、管理職を任されることも多くなります。

責任が重く時間的・精神的にも負担が大きい管理職には、なりたくない人は多いでしょう。

しかし管理職希望の人が現在の職場では登用が難しいため、転職して管理職を目指す場合もあります。

また年齢的に電子カルテや医療機器などの新しいシステムに対応することが難しくなり、転職を考える人もいます。

体力的な不安

体力には個人差があるものの、一般的に50代になると体力はかなり低下します。

夜勤や残業によるからだの負担が大きくなり、寝ても疲れがとれないことが多くなってきます。

体力の負担が少ない職場に転職すると、給与が低くなる可能性がありますが、無理してからだを壊して働けなくなっては本末転倒です。

今後も夜勤を続け、職場の忙しさについていけるのかを考え、働き方を考える必要があります。

人間関係のストレス

自分より年下の看護師が増えて世代交代が進むことで、ジェネレーションギャップを感じたり、職場の居心地が悪く感じるかもしれません。

また管理職の人は上司と部下のあいだで板挟み状態になり、ストレスを抱えてしまうことも少なくないでしょう。

年齢にかかわらず、看護師のように女性が多くて忙しく、閉鎖的な環境では人間関係のトラブルが起こりやすくなります。

ワークライフバランスを見直す

50代では定年後の生活を身近なものとして感じるようになります。

体力的なこともあり、仕事中心の生活からプライベートを大切にした生活にシフトしていきたいと考える人は少なくないでしょう。

ハナ☆ハナ

私も体調を崩したことがきっかけで、常勤からパート勤務になり、心身と時間のゆとりを確保することができました

また子育ては終わったものの、今度は親の介護のために働き方を変える必要が生じる場合もあります。

50代でも転職できる理由

看護師が50代でも転職が可能な理由としては、以下のようなことが考えられます。

  • 経験や実績が評価される
  • リーダー的な役割を担う
  • 看護師の需要が高い

経験や実績が評価される

50代の看護師は経験値の高さが強みとなり、即戦力として期待されることが多くあります。

しかし経験年数や働いた職場によって知識や技術に差があるので、転職時には自分の実績や得意とする部分をアピールすると良いでしょう。

ハナ☆ハナ

経験値よりも体力を重視される職場への転職は、年齢的に難しいかもしれません

リーダー的な役割を担う

経験値を活かしてスタッフをまとめるリーダー的な役割や、若い看護師を指導する役割を期待されるかもしれません。

リーダーには知識や技術はもちろんのこと、コミュニケーション能力や判断力、指導力などが求められますが、50代看護師には長年の経験により自然に身についている場合が多いです。

しかしリーダーには適性があり、サポート的な役割に適性がある人もいますので、自分の能力が発揮できる役割を担うことが大切です。

看護師の需要が高い

看護師は慢性的に人手不足のため常に需要がある状態ですが、給与などの勤務条件ばかりを重視せず、体力的に無理なく働き続けることができるか、という視点も大事です。

介護保険サービスの利用や、在宅医療・介護を望む高齢者が増加している現状から、介護施設で働く看護師や訪問看護師の需要が高まっています

実際に50代看護師は病院で働く割合が減り、介護施設で働く割合が増える傾向にありますが、病院勤務がしんどいと感じている人には、体力的な負担が少ない職場なので、転職先の候補になるかもしれません。

雇用者側からみた50代看護師のメリット・デメリット

メリット

  • 退職する可能性が低い
  • 一定レベルの看護知識や技術があるため、即戦力となる
  • 管理職やリーダー的な役割を担うことができる

年齢的に結婚や育児、転居などの退職のきっかけになるライフイベントは少ないでしょう。

長い看護師経験で培った知識や技術はもちろんのこと、コミュニケーション能力に長けていることも多いので頼られやすい存在です。

リーダー的な役割としてスタッフをまとめたり、若い看護師の指導、そしていずれは管理職を期待される可能性もあります。

デメリット

  • 給与が高い
  • 定年までの期間が短い
  • こだわりが強い

常勤採用では経験年数による給与加算があるため、50代看護師の人件費は高くなります。

定年が近いと雇用期間が短くなり、採用コストに見合わない可能性や、新しい人材を探す手間が生じる場合があります。

また自分のやり方や考えに強くこだわる人は、年下の看護師に教わることを嫌がったり周囲に馴染めずに、扱いにくい人と思われるかもしれません。

50代看護師の転職を成功させるめのポイント

転職を成功させるポイントをおさえて、転職活動を効率的にすすめましょう。

  • 転職の目的を明確にする
  • 勤務条件や自分のこだわりに固執しない
  • 今までの経験を活かせる職場
  • 同世代の看護師がいる職場
  • 給与が下がることを受け入れる
  • 転職サイトを利用する

転職の目的を明確にする

転職を検討しているのは、現在の働き方や職場に何らかの不安や不満があるためでしょう。

不安や不満の内容が漠然としたものなら、自分がどのように働きたいかを明確にしておくことが大切です。

たとえば「夜勤がない職場で働きたい」と考えて転職活動を始めたのに、夜勤はあるものの給与が高い職場を見つけたときに、気持ちに迷いが出てしまうようではいけません。

ハナ☆ハナ

転職の本来の目的を見失うことがないよう、意識しながら転職活動を進めましょう

勤務条件や自分のこだわりに固執しない

50代看護師は経験があるだけに、働き方や仕事内容に対してこだわりが強くなりがちです。

こだわりが強過ぎると「扱いにくい面倒そうな人」と思われてしまい、転職に不利になるかもしれません。

こだわりを捨てる必要はありませんが、たとえば「管理職だけは絶対にしない」など、絶対に譲れない条件は多くても2~3つ程度に絞りましょう。

ハナ☆ハナ

ちなみに私は「夜勤がない」「残業が少ない」「通勤時間が片道30分以内」を譲れない条件にして、転職活動をしました

今までの経験を活かせる職場

自分が働いてきた職場で得た知識や経験は大きな強みです。

強みを活かせる職場に転職できれば、職場に早くに馴染んで活躍でき、頼りにされることで人間関係もスムーズになるでしょう。

新しい職場に少しでも早く適応できることは、大きなプラスポイントになります。

50代では適応能力が低下してきますが、知識や技術、経験を活かすことで十分に活躍できます。

同世代の看護師がいる職場

職場では自分より年下の看護師が多くなるでしょうが、50代が自分だけだと居心地の悪さを感じるかもしれません。

仕事をする上では、世代に関係なくコミュニケーションをとれることが必要ですが、同世代がいると心強く、共感し合える部分も多いでしょう。

また転職先では新人看護師の扱いとなるため、年下の看護師に指導を受け、ときには注意を受けることもあります。

前の職場で勤続年数が長く、年上ということで優遇されていた人は、今までと立場が大きく変わることを理解しておかないと、年下の看護師に対してストレスを感じてしまうかもしれません。

給与が下がることを受け入れる

看護師は他職種よりも高収入ですが、それは夜勤手当や残業の多さが大きく影響しているので、夜勤や残業がない体力的に楽な職場に転職すれば給与は少なくなると考えてください。

できるなら給与が減るのは避けたいですが、体力的にしんどい職場よりも、長く働き続けられる可能性が高くなります。

目先の高収入よりも長く安定した収入を得られる方が、最終的には大きな収入になるはずです。

ハナ☆ハナ

からだに無理のない働き方をすることが、50代以降も元気に働き続けるためのコツです

転職サイトを利用する

自分の求める条件と合う職場を見つけるなら、看護師専門の転職サイトの活用がおすすめです。

担当のコンサルタントが、転職相談や条件に合う求人情報の紹介、履歴書や職務経歴書の添削、転職先への条件交渉などを行ってくれます。

利用はもちろん無料ですし、ひとりで転職活動を行うよりも時間や労力が減らせて効率的です。

またタイミングが良ければ、好条件の非公開求人を紹介してもらえる可能性もあります。



50代看護師の働き方

雇用・勤務形態の実際

引用元:看護職員報告書2023

年齢階層別の雇用形態・勤務形態の希望についてのデータをみると、50代では雇用形態は常勤、勤務形態は日勤のみを希望する割合が高くなっています。

定年まで常勤で働きたいけれど、夜勤は体力的にしんどいと感じている人が多いのかもしれません。

給与や福利厚生を重視するなら「常勤で夜勤もする」になりますが、50代では心身の健康を優先して「夜勤なし」という働き方を考えてみるのも良いでしょう。

おすすめの働き方

  • 体力的な負担が少ない
  • 多様な雇用形態に対応している
  • これまでの経験を活かせる
  • 定年後も再雇用がある

夜勤がなく残業が少ないと、体力の負担はかなり減らせます。

今まで経験のない診療科、新たな知識や技術の習得が必要、高度な医療機器を扱う、といった職場はおすすめしません。

50代は自分が思う以上に新しいことへの適応能力は低下しているので、今までの経験を活かせる職場の方がスムーズに仕事を覚えてこなせるようになるでしょう。

多様な雇用形態がある職場であれば「今は常勤で働き、いずれはパート勤務にしたい」「今は夜勤ができるけど、いずれは日勤のみにしたい」といった希望にも柔軟に対応してもらえる可能性があり、同じ職場で働き方だけを変えることができれば、転職する必要がありません。

ハナ☆ハナ

定年後も働き続けたいと考えている人は再雇用制度があるか、また何歳まで雇用してもらえるかを確認しておきましょう

おすすめの職場

  • 介護施設
  • 訪問看護
  • デイサービス・デイケア
  • クリニック(診療所)

50代だけでなく定年後でも働きやすい職場であるか、の視点で考えることが重要です。

クリニック以外は私自身が働いた経験がありますが、体力的に楽で、ルーティン業務が中心なので仕事内容を覚えやすく、働きやすいおすすめの職場です。

経験談や仕事内容について書いていますので、以下の記事もぜひご覧ください。

看護師は何歳まで働けるの?

看護師の定年は何歳?

看護師に限らず定年は働いている職場によって異なりますが、一般的には60歳か65歳を定年としているところが多いでしょう。

「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」により、2025年4月からは「65歳までの雇用確保」が義務付けられるので、本人が働くことを希望すれば65歳まで確実に働くことができます。

さらに70歳までの就業確保が努力義務となるため、定年後の60代でも働き続けることができる環境が整ってきています

しかし定年後に再雇用される場合、仕事内容は同じであるにも関わらず、労働条件や雇用条件が変わり、収入が大きくダウンしてしまうことが多いため、モチベーションが低下してしまうデメリットあります。

60代・70代の看護師はどのくらいいるの?

引用元:令和2年_衛生行政報告例

65歳までの雇用確保の義務付けや年金受給開始年齢が65歳になったこともあり、60歳以上でも働いている看護師は多くいます。

この統計は常勤や非常勤などの雇用形態別に分けられていませんが、2020年時点で働いている看護師の8.4%が60歳以上となっています。

ハナ☆ハナ

雇用・勤務形態や働く場所を選べば、60代以降も現役で働くことは十分に可能です

もうすぐ50代になる私の働き方

私は看護学校を卒業後、ブランクなく常勤看護師として働いてきました。

ずっと独身で結婚や出産といったライフイベントもなく、このまま定年まで働き続けるものと考えていましたが、約2年前に体調を崩したことがきっかけで転職することになりました。

当時勤務していた職場で定年まで働くつもりでしたが、雇用形態が常勤しかなく体力的に常勤で働き続けることは困難でした。

その職場に転職したときは40歳でしたが、配属先が療養病棟で仕事内容はルーティン業務が中心だったこともあり、早くに適応することができました。

しかし50代を目前にしたアラフィフでの転職では、思った以上に適応能力が低下していることを痛感させられました。

転職先は特養だったので高い看護スキルや知識は求められませんが、仕事内容や利用者さんを覚えるのに思いのほか時間がかかり、記憶力の低下を感じました。

同僚のほとんどが50代以上なのでジェネレーションギャップを感じることはないものの、こだわりが強く、今までのやり方に固執する人が多いことにストレスを感じました。

しかし定年まで働くことを考えると、体力的な負担が少なく、夜勤や残業がなく、雇用形態も柔軟に対応してもらえる今の職場はワークライフバランスがとれています。

100%満足な職場はないので、自分が譲れない条件を明確にして、それ以外の部分については妥協点をみつけることも大切です。

私は夜勤がなく残業が少ない職場に転職したときに年収が100万円ほど減りましたが、自分の健康を優先したうえでの選択だったので後悔はありませんでした。

ハナ☆ハナ

アラフィフの現在、特養でパート勤務という働き方に満足しています

まとめ

看護師は経験や実績が評価され、また慢性的な人手不足により常に需要が高いため、50代でも転職先は十分にあります。

加齢による体力や記憶力、適応能力の低下などを受け入れ、定年あるいは定年以降まで視野に入れた転職活動を行うことで、今後も同じ職場で働き続けることが可能です。

介護施設や訪問看護、デイサービス・デイケア、クリニックなどは、50代看護師が多く活躍しているおすすめの転職先です。

転職を成功させるめのポイント
  • 転職の目的を明確にする
  • 勤務条件や自分のこだわりに固執しない
  • 今までの経験を活かせる職場
  • 同世代の看護師がいる職場
  • 給与が下がることを受け入れる
  • 転職サイトを利用する

50代看護師ならではの経験値という強みを活かし、加齢に伴う心身の変化も受け入れながら、自分らしく、無理なく働き続けることができる転職先をみつけていきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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