50代看護師ならではの悩み「仕事が覚えられない」を解決する5つの方法

50代看護師にとって仕事が覚えられないことは、大きな悩みのひとつです。

「年齢的なものだから仕方ない」とあきらめてしまう人が多いですが、覚えられない状況を放置すると、職場において自分の信用や評価を下げてしまい、周囲のスタッフにも迷惑をかけてしまうでしょう。

2022年看護職員の労働実態調査では「1年前と比べた仕事量の変化」について「大幅に増えた」と回答した人の割合は、40~49歳が30.1%、50~59歳が30.4%と年齢とともに高くなっています。

また勤続年数が長い人ほど仕事量の負荷が大きくなっており、長く勤める40~50代の看護師の仕事量がいちばん多いことがわかっています。

「年齢とともに物覚えが悪くなり体力も落ちていくのに、仕事量が増えるなんて酷い!」と思ってしまいますが、看護師として働き続ける以上は逃げられない現実です。

ハナ☆ハナ

しかし覚えられない理由を知り、その解決方法を実践することで、グッと働きやすくなります

この記事では「50代看護師の仕事が覚えられない悩み」にフォーカスし、その理由と解決方法についてお伝えしていきます。

目次

「仕事が覚えられない」を解決する方法

まずは年齢を仕事が覚えられない理由の逃げ道にしないことが大事です。

加齢によって記憶力は低下しますが、それが理由のミスが許されるはずはなく、物覚えが悪くなっているなら、対策を講じることでその弱みを克服していく必要があります。

特に職場が変わったときには覚えることが多過ぎて混乱してしまいますが、下記の内容を丁寧に実践してみてください。

周囲も仕事をすぐに覚えて完璧にこなせるとは思っていないし、どうしても無理なときには転職という手段もあるので、気負い過ぎないようにしてください。

「仕事が覚えられない」を解決する方法
  • メモをとりその日のうちに整理する
  • 業務の流れと優先順位を把握する
  • 復習して分からないことは質問する
  • 仕事ができる看護師をマネる
  • どうしても無理なときは転職する

メモをとりその日のうちに整理する

教えてもらったことを頭の中で覚えておこうとしても、ほぼ確実に忘れてしまうので必ずメモをとっておきましょう。

最初の頃は覚えることが多いため、メモだらけになって整理が追い付かない、あとから次々に追加・修正することが出てくる、といったことになりがちです。

そのためメモの内容は必ずその日のうちに整理しておくことで、仕事内容の振り返りと復習ができ、頭の中も整理されます。

整理の仕方は各自のやりやすい方法で良く、重要なのはきちんとメモをとり、記憶の新しい当日中に整理することです。

一日の業務の流れに沿って、時系列に整理すると見やすく分かりやすいのでおすすめです。

ハナ☆ハナ

仕事の後はグッタリで何もしたくありませんが、復習は怠らずに継続しましょう!

業務内容とその目的を理解する

看護の現場では業務を淡々と機械的にこなしている人が多いですが、業務内容とその目的が理解できていなければ、仕事はなかなか覚えられません。

看護学生の頃には「それを行う目的は何?」と常に指導者から言われ、看護をするにあたっては目的を考える習慣が身についていました。

しかし実際に働くようになると、なんとなく目的を理解していても「そうするものだから」と深く考えずに業務にあたりがちです。

面倒に思える入院時の書類についても、診療報酬上で必要なのか、病院独自のアセスメントツールなのか、などの視点からみると書類を書く目的が理解できるかもしれません。

ハナ☆ハナ

目的が理解できると漠然と行っていた業務内容の意義が分かり、仕事のやりがいにつながります

業務の流れと優先順位を把握する

どのような職場でも、まずはルーティン業務を覚えてこなせるようになりましょう。

新しい職場に配属されて間もない状況では、急変などのイレギュラーなことへの対応は難しいですが、急変対応があってもルーティン業務は誰かが行う必要があるので、そのようなときにルーティン業務をきちんと担えることが大事です。

最初は自分の業務をこなすことに手一杯でも、業務の流れを把握できるようになると、徐々に周囲の状況がみえるようになり、優先順位を考えて行動できるようになります。

また以前の職場と比較して、業務のやり方の違いを指摘しがちですが、前の職場のやり方が正しいとはかぎらず、今の職場のやり方を否定することにもなりかねません。

明らかに間違ったことをしていない限りは、今の職場の方針に従いましょう。

ハナ☆ハナ

職場に慣れてくれば自分の考えを伝える機会も増え、受入れてもらいやすくなります

分からないことは質問する

分からないことは曖昧なままにせず、必ず確認しましょう。

しかし何でもかんでも質問していると「自分で考えない人」と思われてしまうので、まずは自分で調べる癖をつけ、そのうえで分からないことは質問しましょう。

自分の見解も述べたうえで質問すると、相手に「きちんと勉強している人」という好印象を与えることができ、また何が分からず困っているのかを知ってもらえるので、フォローしてもらいやすくなります。

最初は気持ちに余裕がないために、声を掛けにくいオーラを周囲に出しているかもしれないので、自分から積極的にコミュニケーションをとりにいくことも必要です。

ハナ☆ハナ

質問は時間が経つとほどに、今更?と思われ、聞きづらくなってしまうので、早いうちに疑問は解決しておきましょう

仕事ができる看護師をマネる

どんなに忙しく、イレギュラーなことが発生したときでも、テキパキと業務をこなし勤務時間内で仕事を終える「できる看護師」がいますが、その人の行動をよく観察すると自分に足りない部分に気付けるかもしれません。

的確な指示出しや段取りの設定など、自分だけでなく周囲の人に上手く動いてもらいながら、業務を回しているはずです。

仕事ができる人は、優先順位に沿って計画的に行動しており、どのスタッフにどのように指示すれば効率的に業務が回せるかを理解しています。

「○○さんがリーダーのときはいつも仕事がスムーズに進む」という経験をされたことはありませんか。

ハナ☆ハナ

同じようになることは難しくても、まずはマネをしてみることで、徐々に自分の考えや行動に変化が出てくるはずです

どうしても覚えられなくてツライ場合は転職する

最終的な手段にはなりますが、どうしても仕事が覚えられなくてツライ場合には転職を検討しましょう。

スピード感を求められないのんびりした職場であれば、気持ちにゆとりができ、仕事をスムーズに覚えられるはずです。

看護師は50代でも需要が多いので転職先に困ることはありませんが、定年も視野に入れて長く働き続けやすい職場を選ぶことが重要です。

自分に合う好条件の職場を効率よく見つけるには、転職サービスの利用をおすすめします。

50代看護師が仕事を覚えられない理由

仕事が覚えられない理由として年齢による影響は少なくありませんが、それ以外にも理由があり、覚えられない状況をそのままにすると、下記のようなデメリットがあります。

  • 職場での信用度や評価が下がる
  • 他のスタッフがカバーすることになるので周囲に負担をかける
  • 自分だけでなく周囲のスタッフにもストレスがかかる
  • モチベーションが下がりやる気がでない
  • ミスを起こしやすくなる

このような状況は職場全体の雰囲気を悪くしてしまい、自分自身も働きづらくなってしまいます。

自分に該当する部分がないか考えてみてください。

年齢のせいだから仕方ないと言い訳する

年齢とともに記憶力が低下するのは事実ですが、仕事をするうえで年齢を理由にはできません。

年齢を言い訳にして覚えようとしない人は、周囲からの信用を失い、仕事を任せてもらえなくなります。

成長速度には個人差がある、時間が経てばそのうちに覚える、という考え方もありますが、それは覚える努力をしていることが前提なので、覚える気がない人とは比較できません。

ハナ☆ハナ

対策を講じないと業務の停滞やミスにつながり、周囲のスタッフや患者に迷惑をかけることになってしまいます

今までの経験値で乗り切ろうとする

50代になると看護師経験がそれなりに長い人が多くなり、経験が豊富な一方で経験値に頼りがちになります。

その結果、昔からのやり方を押し通そうとしたり、自分なりの解釈で行動してしまい、自分だけみんなと違うことをしている場合があります。

看護の基本的な部分は変わっていなくても、医療は日々進歩しているので、今までのやり方や考え方は古くなっているかもしれません。

年齢とともに変化を受け入れるのが難しくなり「今までこのやり方で問題なかったから大丈夫」と自分のやり方を押し通そうとすると、いつまでも成長はなく、周囲からも扱いにくいワンマンな人と思われてしまいます。

ハナ☆ハナ

50代であっても素直に変化を受けいれ、柔軟に対応できる人が求められます

新しい職場や仕事内容に対応できない

新しい職場では覚えることが多いため、大きなストレスと不安を抱えてしまいます。

たとえ過去に経験がある分野であっても、それぞれの職場のやり方があり仕事内容も異なるので、最初は戸惑ってしまい、上手く対応できないことは当然です。

ストレスが大きい状態では、たとえ仕事ができる人であっても良いパフォーマンスを発揮することができず、真面目な人ほどさらにストレスを抱え込むという悪循環になりがちです。

仕事に慣れるまでの期間には個人差がありますが、一般的には3ヶ月くらいかかるといわれています。

ハナ☆ハナ

週単位、月単位ごとに決まっている業務内容が多いので、1ヶ月経つとなんとなく業務全体の流れは理解できるようになるでしょう

その日のうちに復習しない

最初は覚えることだらけなので、仕事が終われば心身ともにヘトヘトで復習する力は残っていないでしょう。

しかし「休日にまとめてしよう」と復習を先延ばしにしてしまうと、覚えたはずのことでも休日には忘れてしまっている場合があります。

自分で書いたメモなのに時間が経ってから見ると、メモの内容が理解できない、乱筆すぎて読めない、ということもありがちです。

教えてもらったことを繰り返し尋ねたり、できない状態が続くと「覚える気のない人」「やる気のない人」とみなされ信用を失いかねません。

ハナ☆ハナ

自分が教える側の立場だったらどう思うか、どうしてほしいか、という視点で考えてみましょう

「仕事が覚えられないこと」は50代看護師にありがちな悩み

「仕事が覚えられない」ことは50代看護師にありがちな悩みのひとつです。

同じ職場で長く働き続けていれば、その職場ならではのルールを熟知しており、今までに蓄積されたノウハウもあるので「仕事が覚えられない」と悩むことは少ないかもしれません。

しかし異動や転職などで新しい職場で働く場合には、職場のスタッフの顔と名前、患者の情報、医療機器や電子カルテの取り扱い、物品の位置や管理など、最初は覚えることだらけです。

20代や30代の頃には一度きけば覚えれたことが、50代では「何度きいても覚えられない」「すぐに忘れてしまう」というツライ経験をした人は多くいるでしょう。

ハナ☆ハナ

看護師が働く職場では、その職場ならではの謎ルールが多いことも仕事を覚えられない要因のひとつになっています

また仕事が覚えられないこと以外にも、体力面に不安がある、新しいシステムに対応できない、若い看護師とコミュニケーションがとれない、といった50代看護師ならではの悩みがあります。

以下の記事ではそれらの克服方法について紹介していますので、ぜひ参照ください。

まとめ:仕事が覚えられない悩みは解決できる

仕事を覚える速度には個人差があるので「仕事が覚えられない」と落ち込む必要はありません。

しかし50代という年齢は真摯に受け止めつつ、仕事が覚えられない現状と向き合い、それを克服していくための取り組みが必要です。

「仕事が覚えられない」を解決する方法
  • メモをとりその日のうちに整理する
  • 業務の流れと優先順位を把握する
  • 復習し分からないことは質問する
  • 仕事ができる看護師をマネる
  • どうしても無理なときは転職する
ハナ☆ハナ

今回紹介した解決方法を実践することで、仕事が覚えられない悩みは減らすことができますよ

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