看護師は他職種と比べると高収入と言われています。そのため勤続年数が長い50代看護師ともなれば「さぞかし稼いでいるのだろう」と思われがちです。
令和5年賃金構造基本統計調査では、看護師全体の平均年収は508万円、50代看護師の平均年収は576.2万円。全世代の看護師のなかでは、55歳~59歳の年収が最も高くなっています。
あくまで平均なので、夜勤手当の有無、雇用形態、施設の規模などの要因によっても金額は大きく異なります。
この記事を読むと、50代看護師の平均的な給与(年収・月収・ボーナス)や年代ごとの平均的な給与、給与に影響する要因について理解できます。

「自分の給与は平均と比べてどうかな?」と気になる人はぜひ最後まで読み進めてください
この記事のデータは厚生労働省の令和5年度「令和5年賃金構造基本統計調査」を参考にしています。
50代看護師の平均的な給与


まずは50代看護師の平均年収・平均月収・平均ボーナスの金額を見ていきましょう。
以下の表の金額は総支給額(額面)であり、実際には税金や社会保険料が差し引かれるので、手元に残る金額(手取り)は総支給額の75~80%です。
年齢 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス |
---|---|---|---|
50~54歳 | 566.6万円 | 38.8万円 | 97.0万円 |
55~59歳 | 585.9万円 | 39.5万円 | 117.6万円 |
看護師の給与は基本的に年功序列なので、「年齢が高い」「勤続年数が長い」ほど高収入になります。



全世代の看護師のなかで、55~59歳が最も高収入です
50代看護師の平均年収は576.2万円
50代看護師の平均年収は、50歳~54歳は566.6万円、55歳~59歳は585.9万円となっており、全世代において55歳~59歳の年収が最も高くなります。
看護師は高収入と言われていますが、夜勤や残業ありきの高収入なので、夜勤・残業手当がなければ収入は大きく下がってしまいます。
経験年数や勤続年数に応じた給与加算はあるものの、昇給は年に4,000~5,000円ほどが一般的なので、大きな年収アップは期待できません。



年収にはボーナスも含まれています
50代看護師の平均月収は39.1万円
50代看護師の平均月収は、50~54歳は38.8万円、55~59歳は39.5万円となっており、平均年収と同様に全世代において最も高いのは55~59歳です。
月収には各種手当(夜勤・残業・通勤・住宅など)が含まれています。
基本給が低いのに月収が高い場合、月収のなかで手当が占める割合が大きいのかもしれません。
特に夜勤手当は収入において大きな要となるため、夜勤をするかしないで収入に大きな差が出ます。



夜勤や残業手当は定額ではないので、確実に支給される基本給を収入のベースとして考えましょう
50代看護師のボーナスは107.2万円
50代看護師の平均ボーナスは50~54歳は97.0万円、55~59歳は117.6万円となっており、これもまた全世代において最も高いのは55~59歳となっています。
ボーナスは年収のなかで大きな割合を占めていますが、職場や本人の業績などに影響されるので期待し過ぎると危険です。
「勤続年数が長いほどボーナスが上がりやすい」「入職後一定期間はボーナスを支給されない」といったケースも多くみられます。



短期間で転職を繰り返していると、ボーナスが増えなかったり、ボーナス支給の対象から外れてしまうかもしれません
年代別にみる看護師の給与:いちばん高いのは50代後半


繰り返しになりますが、平均年収・平均月収・平均ボーナスすべて、全世代において最も高いのは55~59歳です。
年代 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス |
---|---|---|---|
20~24歳 | 401.5万円 | 29.6万円 | 42.2万円 |
25~29歳 | 474.2万円 | 33.4万円 | 75.4万円 |
30~34歳 | 487.2万円 | 33.8万円 | 89.5万円 |
35~39歳 | 485.3万円 | 33.7万円 | 92.3万円 |
40~44歳 | 521.6万円 | 35.8万円 | 93.4万円 |
45~49歳 | 551.9万円 | 37.5万円 | 110.3万円 |
50~54歳 | 566.6万円 | 38.8万円 | 97.0万円 |
55~59歳 | 585.9万円 | 39.5万円 | 117.6万円 |
60~64歳 | 477.9万円 | 33.5万円 | 90.1万円 |
65~69歳 | 450.2万円 | 33.0万円 | 61.6万円 |
70歳以上 | 407.3万円 | 30.2万円 | 63.2万円 |
60代から給与が大きく下がる理由は、定年後は再雇用制度により雇用形態が変わるためです。
雇用形態は契約社員や嘱託職員となる場合が多く、給与や労働条件が変わるため給与に影響します。



仕事内容は変わらないのに給与が下がるため、モチベーションが下がってしまいがちです
看護師の給与に影響する要因


年収に影響する要因としては、以下のようなものがあります。
給与に影響する要因 | 給与にどのように影響するか |
---|---|
経験・勤続年数 | 経験年数に応じて加算が増える ブランクの期間は加算の対象にならないため、ブランクが長いと不利 同じ職場で働き続けると、勤続年数に応じて加算される |
手当・昇給の有無 | 手当には夜勤・残業・通勤・住宅・扶養・役職などがある 昇給は年に4,000〜5,000円ほどが一般的 |
雇用形態 | 正職員には昇給やボーナス、退職金、諸手当があるが、パート職員にはない場合が多い |
働く施設の規模 | 規模が大きい施設ほど給与が高い傾向 |
都道府県 | 都市部の給与は平均より高く、地方は平均より低い傾向 |
性別 | 女性より男性の方が年収は約20万円ほど高い |
保有資格 | 平均給与は、助産師>看護師>保健師の順に高い |
給与を増やしたいなら、これらの要因をクリアすることが必要です。
夜勤手当の平均は約3.5~5.5万円/月(約40万~65万円/年)、残業手当の平均は約1万~1.2万円/月(約12万~14万円/年)なので、収入にしめる割合はかなり大きいといえます。
長く勤務している人と中途採用者の給与を比較すると、長く勤務している人の方が高いのが一般的です。今の職場に不満がなければ、そこで働き続けることをおすすめします。



勤続年数に応じた加算や昇給があります
しかし、今の職場や働き方がしんどいと感じているなら、転職を考えるのもアリでしょう。
「経験加算がある」「基本給が高い」「手当が充実している」といった条件の職場であれば、転職しても大きく収入が減ることはありません。
まとめ
平均年収・平均月収・平均ボーナスすべて、全世代において最も高いのは55~59歳です。
年齢 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス |
50~54歳 | 566.6万円 | 38.8万円 | 97.0万円 |
55~59歳 | 585.9万円 | 39.5万円 | 117.6万円 |
50代看護師は定年が見えてくることもあり「働かせてもらえるだけで十分」「定年まで無事に勤められたら満足」と、働く環境があることに満足し、給与に対して今以上を求めない人が多いです。
しかし50代であっても、より良い給与を求めるべきですし、平均より低い給与であれば尚更です。
もちろん給与の額だけがすべてではありませんが、自分の給与が働きに見合ったものかを考えてみてください。
そのうえで今の職場がベストであれば働き続けるべきですし、問題があれば転職するべきかもしれません。



50代でも転職は十分可能です
満足度の高い職場と働き方で、自分が納得できる給与で働いていきましょう!
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