みなさんは犬と暮らしたことがありますか。
犬との暮らしは本当に幸せで、愛しい毎日です。
犬に限らず、動物と暮らしている人はみんな同じ気持ちだと信じたいですが、実はそうではない現実があります。
そのような事実を知ったことが、私が保護犬をお迎えするきっかけになりました。
保護犬を新しい家族として迎えるには、そのコが今まで生きてきた環境や性格、健康状態を理解し、すべてを受け入れることが必要です。
「保護犬は懐かない」「問題行動が多い」など多くの誤解がありますが、実際にはそんなことはありません。
それは過去のトラウマやストレス、環境によるもので、飼い主が愛情をもってケアを行い、環境を整えることで必ず変化していきます。
保護犬との暮らしについて知ってもらい、ペットをお迎えする選択肢のひとつに保護犬を考えてほしいと思っています
保護犬をお迎えするきっかけになったこと
わたしが保護犬をお迎えすることになったのは、過去に一緒に暮らした動物たちや先代犬、保護犬の存在を知ったことがきっかけでした。
一緒に過ごしたペットたち
私が初めて動物と暮らしたのは幼稚園のときでした。
アパート暮らしだったので飼育できる動物は限られており、親にお願いして近所のペットショップから文鳥を2羽お迎えしました。
1羽はおとなしい性格のコでしたが、もう1羽はやや気性が荒くて、口ばしでよく突かれていたのを覚えています。
子どもにありがちな「ちゃんとお世話するから飼いたい」と言ってお迎えしたのに、結局お世話は親が担当し、遊び相手は子どもが担当といった感じでした。
子どもの頃から動物が大好きで、いつか犬と暮らすのが夢でした。
社会人になって自分が責任をもってお世話ができる状況になり、ようやく念願のワンコをお迎えすることができました。
ブリーダーからお迎えしたチワワの女の子で、とても人懐っこい穏やかな性格の本当にかわいいコでした。
12才でお空に旅立ってしまいましたが、初めてのワンコとの暮らしはたくさんの幸せでいっぱいでした。
このコのことは、いつかまた別記事で書きたいと思っています。
保護犬を知るきっかけ
そして2代目ワンコとしてやってきたのが、保護犬のチワワの女の子(当時8才)でした。
元飼い主が飼育放棄し、その人の親である老夫婦が引き取ったものの、ずっとケージに閉じ込められた状態で飼育されていました。
老夫婦の近所に住んでいた保護団体のスタッフがそのことを知ってすぐに保護、一時預かりさんの元で過ごしながら里親募集され、私と運命の出会いとなったのです。
先代犬はブリーダーからお迎えしていますが、保護犬に対して抵抗があったわけではなく、ただ保護犬についての知識が乏しく選択肢の中に入っていませんでした。
犬を飼い始めると自然にネットや雑誌などで犬についての情報をみるようになり、その中で保護犬の存在を知りました。
保護犬たちの残酷で過酷な現状、そして保護犬のために活動している団体や人たちがおかれた現実はあまりに衝撃的でした。
そして次にお迎えするなら保護犬と決め「自分ができる保護犬たちへの支援を考えていこう」と考えるようになりました。
保護犬との出会いを探す
保護犬と出会う機会は身近にたくさんあり、そして悲しいほど多くの保護犬たちが里親を待っています。
出会いの探し方
保護犬をお迎えすると決めてから最初にしたことは、ネットで里親募集されているコたちの中から、私がお迎えできそうなコを探すことからでした。
保護主によって里親の条件は異なりますが、一軒家に住んでいる、一人暮らしではない、高齢者でない、などを条件にしているところが多い印象です。
そして自宅で数週間のトライアル期間を経て正式譲渡に至るパターンが多いです。
保護犬をお迎えするまでの一連の流れとして一般的なのは、以下のような形です。
- 里親募集のサイトから気になるコを見つける
- 保護主に連絡する
譲渡会に参加する - 保護主による適正審査を受ける
- 自宅で数週間のトライアル
- 正式譲渡
よく知られている里親募集サイトとしては、いつでも里親募集中、ペットのおうち、などがあります。
保護犬でも人気があるのは、若くて健康な人気のある犬種で、そのようなコは早く里親が見つかります。
しかし実際は、保護犬は高齢であったり病気を抱えているコがとても多いです。
そのようなコは、一緒に過ごせる時間が少ないかもしれないし、医療費もかかります。
私の希望条件は、小型犬(アパートの規約により小型犬以外は不可だったため)、犬種はできれば飼育経験のあるチワワ、年齢はこだわりなし、でした。
私のような独身や一人暮らしは里親になれない場合がありますが、一緒にお世話をしてくれる家族が近所にいて、長時間のお留守番になるときは預かってくれるなど、協力体制がしっかりとれる場合は可、など柔軟な対応をしているところもあります。
保護主は絶対にこのコたちを再び不幸にしてはいけない、という強い信念をもって、とても慎重に丁寧に里親候補を見極めています。
里親になるための審査
気になるコをみつけて保護主に連絡したところ、すでに里親さんが決まっていたこともありました。
ネットの情報は常に最新ではない場合もありますが、保護主も忙しく活動されていることを理解しておく必要があります。
そして保護団体に保護されていた、先代犬に雰囲気が似たコが気になり連絡をしました。
その際には身分証明書の提出、年齢、家族構成、仕事内容、収入、住宅環境、先住犬の有無、飼育経験など多くの質問を受けました。
かなりプライバシーに踏み込んだ内容が多いため、抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、私は必要な情報だと思っています。
無事に審査に通ったあとはトライアル開始日の調整を行い、ごはんや生活用品などを準備し、お迎えできる環境を整えます。
私は先代犬が使用していた生活用品があったので、ごはん以外に新たに購入したものはほとんどありませんでした
保護犬との生活
保護犬との新生活のスタートは、お互いにとても緊張しつつも、うれしくてワクワクが止まりませんでした。
わが家にお迎えする
お迎えの日は、保護団体の代表の方と一緒にやってきました。
一時預かりをしてくれていた方がトリマーさんだったので、前日にトリミングしてもらい、フワフワの毛並みでとても良い香りがしていたのを覚えています。
事前に住宅環境はお伝えしていますが、あらためて飼育環境を確認されました。
保護されてからわが家にやって来るまでのあいだ、一時預かりさんのお宅で1ヶ月程過ごしていたので、性格や健康状態について詳細に情報をもらうことができました。
気は強いがビビりな面あり。攻撃性はなく咬んだことはない。他犬と遊ぶことはなく社交的ではない。あまり吠えない。健康状態は問題なし。偏食で食は細め。
でも馴染んでくると、事前情報とは違う本性?を発揮してくれるようになり、素の姿をみせてくれることはうれしかったです。
我が家に来て1週間くらいはこちらの様子をみている感じで、ごはんとトイレの時以外はほとんどクレートの中で過ごしていましたが、家族の認識はすぐにできて家族以外の人には番犬ぶりを発揮してくれました。
やって来た当初は、媚びるようにすぐにお腹見せたり、撫でようとするとびびション(犬が驚く、怖がるなどびっくりしてちびってしまう現象)してしまうのは悲しかったけど、自然とそのような行為はなくなりました。
過干渉になり過ぎず、必要最低限の関わりと声かけを続けることで、気がつけば馴染んでいたという印象です。
検診による健康チェック
保護団体で簡単な健康チェックはしてくれていますが、お迎えしたのが5月だったので、フィラリア予防薬の内服を始めるためにすぐに動物病院へ連れて行き、そのときに検診も受けました。
そのときの検診結果は良好でしたが、年齢とともに肝臓機能のデータが悪くなり、現在は内服治療中です。
お迎えしたときから、かれこれ8年近く同じ先生に診てもらっているので、病気の経過を把握してもらっており安心です。
しつけの方法
一般的にしつけの悩みとして多いのは、排泄の失敗、吠える咬むなどの問題行動です。
保護犬は排泄のしつけをされていなかったり、今までできていても環境が変わることで混乱して、失敗が増えてしまうことはよくあります。
また吠えたり咬んだりすることにも理由があるので、その原因を取り除いてあげることで問題行動は改善できます。
うちのワンコもやって来た当初はしょっちゅう排泄を失敗したし、よく吠えてましたが、それらを放置してはいけません。
しつけについては参考になるサイトがたくさんありますし、しつけ教室を利用したりドッグトレーナーに相談するのもおすすめです。
しつけが上手くいかないことが原因で飼育放棄されることが多くあるので、そのような悲しいことにならないように、お迎えするときには問題行動にもしっかり向き合う覚悟が必要です。
私はドッグトレーナーに相談し、アドバイスをもらいました
おわりに
保護犬との生活では、保護されるまでの環境や経緯、そのコの性格によっても信頼関係を築けるまでには時間がかかるかもしれません。
子犬でお迎えした先代犬も、成犬でお迎えした保護犬も、一緒に過ごす毎日はとても幸せで楽しくて、大変とは思ったことはありません。
しつけが上手くいかず悩むこともありましたが、それも大切な過程です。
世間には多くの保護犬に対しての誤解や認知不足があるので、私もしっかり勉強しながらブログをとおして保護犬について発信していきたいと思います。
どんなワンコでも幸せになる権利があるし、私たち人間はそれを守る義務があります。
ワンコと一緒に楽しい毎日を過ごしましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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