- パート看護師の平均時給はいくら?
- パートが手取りで20万円を稼ぐにはどのくらい働けばいいの?
- パートでもしっかり稼げる職場や働き方を知りたい
パートで働きたい看護師のなかには、このように考えている人は多いのではないでしょうか。
一般的なパートと比べると、パート看護師の平均時給は1,817円と高時給なので、パートで手取り20万円を稼ぐことは決して難しくはありません。
とはいえ平均的な時給や勤務時間・日数では手取り20万円は稼げないので、平均以上には働くことが必要です。
看護師であっても、時給の安い職場で短時間だけ働くのでは高収入を稼ぐことはできません
この記事では、パート看護師が手取り20万円を稼ぐためにおすすめの職場や働き方についてお伝えします。
時給の高い職場や損をしない働き方を知っておくことで、より効率的に稼ぐことができます。
手取り25万円を稼いでいるパート看護師の私の働き方についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
手取り20万円のパート看護師の時給・年収はいくらなのか
手取りとは給与の総支給額(額面)から税金や社会保険料が差し引かれた金額のことで、手元に残る金額のことです。
税金には所得税や住民税、社会保険料には健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料などが含まれます。
給与明細書は手取り額しか見ない人が多いですが、差し引かれている金額も知っておきましょう
手取りは一般的に総支給額の75~80%程度になるので、総支給額がおよそ25万円あれば手取りは20万円になります。
パートで25万円を稼ぐためには、1日8時間、週4日、月16日働くと仮定すると、250,000(円)÷152(時間)≒1,644(円)となり、時給1,600円以上で働くことが必要です。
給与に加算されるものには資格手当や通勤手当、住居手当、家族手当などがありますが、対象となるのはほとんど正職員で、パートに支給される手当は通勤手当と超勤手当くらいでしょう。
パート看護師の平均時給は1,817円
厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、パートで働く看護師の平均時給は1,817円、1ヶ月あたりの平均勤務日数は14.8日、1日あたりの平均労働時間は5.9時間となっています。
ちなみに男女別にみると、男性は2,615円、女性は1,800円と格差がみられます。
一般的なパートの平均時給は1,367円なので、パート看護師はかなり高時給です。
また働く地域や職場によっても差がみられ、地域では都市部、職場では規模の大きな病院や施設の時給が高い傾向にあります。
パート看護師の平均年収は約190万円
パートで働く看護師の平均時給・労働時間・日数をもとに、平均年収を計算してみましょう。
(平均時給)1,817円×(1日あたりの平均労働時間)5.9時間×(1ヶ月あたりの平均勤務日数)14.8日×12ヶ月≒(年収)約1903,925円
1ヶ月あたりの総支給額は約158,660円、年収にすると約1,903,925円です。
賞与が支給される場合、賞与は年収に含めます。
ちなみに令和4年賃金構造基本統計調査では、正職員の看護師の平均年収は5,081,300円(平均年齢40.7歳)となっています。
看護師がパートで損をしないための働き方
総支給額から差し引かれる税金や社会保険料はなるべく減らしたいものです。
収入の金額によりますが、扶養に入ることで被扶養者は所得税が非課税になる、社会保険料を支払わなくても良い、といったメリットを受けることができます。
また扶養者も扶養控除を申告することで、所得控除という税制優遇を受けることができます。
しかし扶養の範囲内で働くには稼げる収入に上限があるため、月20万円以上稼ぐことを目指すなら扶養は考えずにガッツリ働くことに注力しましょう。
扶養の範囲内で働きたい人、扶養は気にせずとにかく稼ぎたい人、それぞれの働き方について紹介します。
扶養の範囲内で働くなら年収は103万円未満
扶養を受けている場合、年収が103万円以下だと所得税は課税されず、稼いだ分のお金はそのまま受け取ることができます。
社会保険料については一定の条件のもとで年収106万円以上を稼ぐと、社会保険の扶養から外れてしまいます。
そして年収が130万円を越えると、すべての人が社会保険の扶養を外れるため自分で保険料を支払うことになります。
手取り20万円を目指すなら扶養の範囲内で働くことは無理です
扶養の範囲内で働きたい人は、このふたつを覚えておきましょう。
- 所得税の扶養は年収103万円以下
- 社会保険の扶養は130万円未満
扶養を大きく外れて働くなら年収150万円以上
扶養を外れて所得税や社会保険料を支払うことを「損している」と感じるかもしれませんが、社会保険料を支払うと以下のようなメリットがあります。
- 健康保険料は会社と折半
- 将来受け取る年金額が増える
- 傷病手当金や出産手当金が支給される
これらを考えると扶養を外れることは、けして損とはいえません。
しかし扶養内で働く年収130万円と、税金や社会保険料を支払う年収150万円では、手取り額に大差がありません。
どうせ扶養を外れるなら、大きく外れて年収150万円以上を稼いでいきましょう
パート看護師でもガッツリ稼げる職場や働き方を紹介
パートはフルタイムで働く正職員よりも勤務日数や時間が短いのが通常ですが、もっと稼ぎたいなら時給の高い職場に転職するか勤務時間を増やすなど、職場や働き方を変える必要があります。
しかし「パートなのに正職員並みに働くのは嫌だ」「理由があって今以上に働くことは無理」という人も多いはずです。
でも以下のような職場や働き方なら、パート勤務でも収入アップできるかもしれません。
- 自由診療の医療機関や訪問看護ステーションで働く
- 夜勤専従で働く
- ダブルワーク(掛け持ち)で働く
- 単発バイトをする
- 残業をする
美容クリニックや訪問看護など時給が高い職場で働く
美容クリニックや産婦人科クリニックなど、自由診療をメインに行っている医療機関は診療代を自由に設定できるため、収益性が高く利益が職員の給与に反映されやすくなります。
患者さんというよりはお客様を相手にする仕事になるので、接遇を求められる場面が多く、病院とは違った大変さがあるでしょう。
また訪問看護ステーションは在宅医療の推進により需要があるものの、看護師不足のため時給を高くしたり、訪問件数に応じた歩合制を取り入れているところがあります。
日勤のみで週末は休日の場合が多く、夜間や休日のオンコールもパートであれば免除されることが多いので働きやすい職場といえます。
ちなみに私の勤務先の特養は、時給2,300円と相場より高いですが「人件費が高い正職員を少なくして、人件費が低いパートを多く雇用する」という経営方針なので、人件費の節約分がパートの時給に上乗せされています。
普段から求人情報をこまめにチェックして、自分が働く地域の時給相場を把握しておきましょう
しっかり稼ぎたいなら夜勤専従やダブルワークがおすすめ
夜勤ができるなら夜勤手当がプラスされるので、日勤だけの勤務よりも多く稼ぐことができます。
さらに夜勤専従で働けばより収入アップできますが、夜勤は体への負担が大きいため、健康面への影響があることは理解しておくことが必要です。
またダブルワーク、つまり掛け持ちで働くという方法もあります。
美容クリニックや訪問看護など日勤だけの職場と夜勤のある職場と掛け持ちした場合、どちらも高時給なのでしっかり稼げるうえ、さまざまな現場で経験を積めるというメリットもあります。
時間に余裕のあるときに、1日単位で働ける単発バイトの仕事を受けるのもおすすめです。
職場によってはダブルワークを禁止しているので、事前に確認してくださいね
パートにはなるべく残業をさせない職場が多いですが、もし残業を頼まれたら積極的に受けるのもアリでしょう。
私のパート収入は手取り25万円
私は特養で1日あたり8時間、月16日のパート勤務をしており、時給は2,300円、月の手取りは約25万円、年収は約300万円となっています。
時給は平均より高い金額ですが、賞与や退職金はありません。
賞与がないのは寂しいですが、そもそも賞与は会社の業績や人事考課によって増減するので、あてにしない方が無難でしょう。
残業はほとんどありませんが、残業が発生してもきちんと残業代が支払われるので、サービス残業は一度もしたことがありません。
一方で正職員の人たちは、サービス残業が常態化しています
私が現在のパート先を選んだ理由や、仕事についての考えをお伝えします。
パート先を選んだ理由は時給だけではない
私は地方都市に住んでおり、給与相場が高いとはいえない地域ですが、高時給の求人を1年以上かけて探し、現在の職場に出会えました。
もちろん時給だけで決めたわけではなく、残業が少ない、夜勤がない、オンコールがないなど、私が希望していた条件とマッチしたことも大きな要因です。
もし正職員と同じくらいの時間を働けるなら、いっそのこと正職員になった方が昇給や手当金があるし、賞与ももらえて良いのではないかと考えるかもしれません。
私は独身なので老後のためにもっと稼ぎたいですが、体調面で不安があるので今は無理せずに働きたいと考えています。
パートには働き方の自由度、正職員には安定性があり、パートと正職員の両方の経験がある私としては、一概にどちらが良いとはいえません。
高時給だと仕事のモチベーションが上がる
パートだと責任業務を任されない、委員会や勉強会に参加しなくてよい、サービス残業がない、といったメリットがあり、そのおかげで働くうえでのストレスは少ないです。
以前の職場は時給1,500円だったので正職員並みに働いても手取りは約20万円でしたが、現在は高時給のおかげで以前の職場より短い勤務時間でも手取りが多くなりました。
職場に対する不満は少なからずあるものの、給与が高いから多少のことは我慢しようと思えるので、お金がすべてでなくても仕事を続けるうえでのモチベーションになることは確かでしょう。
今後もパート勤務を続けるつもりですが、体調が落ち着けばもう少し勤務時間を増やして、稼ぎを多くしたいと考えています。
パートは状況に応じて、働き方を柔軟に変更できるのが大きな特権ですね
パートで働くなら転職サイトの利用がおすすめ
高時給のパートは人気が高いため、求人が出てもすぐに採用者が決まってしまい、さらに一般公開すると応募が殺到するような好条件の求人は、非公開求人としてウェブサイト上に公開されない可能性もあります。
そのような好条件の求人に出会うためにも、看護師専門の転職サイトに登録しておくことをおすすめします。
あらかじめ希望条件を伝えておくと、条件に合った求人が出たときに優先的に紹介してもらうことができ、勤務条件の交渉や履歴書の作成、面接の同行などのサポートもしてもらえるので安心です。
転職サイトの利用で重要なことは、複数の転職サイトを併用することで、以下のようなメリットがあります。
- より多くの求人情報を得ることができる
- 担当コンサルタントからアドバイスを受ける機会が増える
- 好条件の非公開求人を紹介してもらえる
以下の記事では、おすすめの看護師転職サイトと選び方のポイントを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ:パートで手取り20万円を稼ぐには働き方と職場選びが重要
看護師が高時給のメリットを活かして、パートで手取り20万円を稼ぐには、働き方と職場選びがとても重要です。
ガッツリ稼ぎたいなら、以下の働き方をおすすめします。
- 扶養の範囲を超えて稼ぐ
- 時給の高い職場を選ぶ
- ダブルワークで働く
- 夜勤専従で働く
- 時間に余裕があれば単発バイトや残業をする
稼ぐにあたり、やりがいや人間関係などのお金以外の要素も重要ですが、安い時給で長時間働くことはあまりに非効率です。
どうせ同じ金額を稼ぐなら、高い時給の方が短い労働時間で効率的に稼げることは明らかです。
さらに転職サイトを利用すれば、好条件の職場を見つけやすくなります
他職種と比べて高時給のパート看護師なら、手取り20万円を稼ぐためのハードルはけして高くないので、ガッツリ稼いでいきましょう。
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