看護師って未婚の人が多いと思いませんか?
「既婚者の同僚は仕事と家庭の両立で大変そう」「夫婦仲が悪い人や離婚経験者が多い」といった職場環境で働いていると、結婚に対して不安になったり結婚を躊躇してしまうのかもしれません。
日本の生涯未婚率は右肩上がりで、未婚率が高くなっているのは看護師に限ったことではありませんが、看護師以外の人と比べると未婚率が高いことはデータからも明らかになっています。
その原因として、看護師には結婚しづらくなる条件が揃っているようです。
- 仕事が忙しく、勤務が不規則
- 出会いの機会が少ない
- 経済的に自立している
- 同僚に独身者が多いため、結婚に焦らない
- 世間のイメージと違う
- 仕事と家庭の両立が難しい
また看護師は結婚相手に対し、仕事を続けやすい環境を与えてくれることが求めます。
- 価値観を尊重し合える
- 看護師の仕事に理解がある
- 包容力がある
- お互いに経済的に自立している
- 家事育児に協力的
看護師の未婚率が高い理由や結婚相手に求める条件などについての解説、私の結婚観についてもお伝えしていきます
看護師の未婚率は一般女性より高い
データを参考にしながら、看護師と一般女性の未婚率をみていきましょう。
看護師の未婚率の割合
日本看護協会による2017年の看護職員実態調査では、未婚の割合は31.7%となっています。
年齢別の配偶状況のデータはありませんが、回答者は40~49歳が最も多く22.3%、回答者の平均は41.5歳です。
2017 年 看護職員実態調査
次に2005年の国勢調査のデータで、年齢別に看護師と一般女性の未婚率を比較します。
年齢(歳) | 25~29 | 30~34 | 35~39 | 40~44 | 45~49 | 50~54 | 55~59 |
看護師(%) | 75.0 | 48.6 | 35.9 | 21.2 | 15.0 | 8.0 | 8.8 |
一般女性(%) | 59.0 | 32.0 | 18.4 | 12.1 | 8.2 | 6.1 | 5.2 |
どの年代をみても看護師の未婚率の方が高いことがわかります。
最新のデータが2005年と少し古いですが、日本全体の未婚率が上がっているので、看護師の未婚率も上がっていることは確実でしょう。
私の感覚としては働く場所によっても未婚率は違うという印象があり、規模の大きな病院や急性期の病棟など、忙しい現場の方が未婚率は高いと思います。
最新の生涯未婚率は?
看護師という括りは置いておき、日本の男女の未婚率はどうなっているのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料集(2022年)によると、2020年の生涯未婚率は男性が28.25%、女性は17.81%でした。
生涯未婚率とは「50歳時の未婚率」のことであり、45~49歳と50~54歳の未婚率の平均値から算出されるもので、生涯ずっと未婚である人の割合ではありません。
- 適当な相手にまだ巡り会わない
- 結婚の必要性を感じない
- 独身の自由さや気楽さを失いたくない
- 結婚後の生活資金が足りない
生涯未婚率の推移は以下のようになっており、2000年頃から大きく上昇していることがわかります。
年次 | 男性 | 女性 |
1960年 | 1.26% | 1.88% |
1970年 | 1.70% | 3.33% |
1980年 | 2.60% | 4.45% |
1990年 | 5.57% | 4.33% |
2000年 | 12.57% | 5.82% |
2005年 | 15.96% | 7.25% |
2010年 | 20.14% | 10.61% |
2015年 | 24.77% | 14.89% |
2020年 | 28.25% | 17.81% |
看護師の未婚率が高い理由
「男性が結婚したいと思う女性の職業」では、看護師は常に上位なのに未婚率が高いのはなぜでしょうか?
看護師ならではの未婚率が高い理由について考えていきます。
- 仕事が忙しく、勤務が不規則
- 出会いの機会が少ない
- 経済的に自立している
- 同僚に独身者が多いため、結婚に焦らない
- 世間のイメージと違う
- 仕事と家庭の両立が難しい
仕事が忙しく、勤務が不規則
看護師が働くすべての職場が忙しいわけではないものの、いつでも定時に帰れる職場は稀です。
看護研究や研修、委員会などで休日返上も珍しくなく、プライベートな時間はひたすら休養にあてる人も少なくないでしょう。
また看護師はシフト勤務が多いため、土日祝日が休みの人とは生活サイクルが合わず、休日はひとりで過ごしがちです。
仕事中心の生活ではプライベートな時間を充実させることが難しく、結果的に結婚よりも仕事の優先順位が高くなってしまいます。
出会いの機会が少ない
前述のようにひとりで過ごす時間が多いうえ、女性が圧倒的に多い職場のため、出会いの機会は少なくなります。
多忙で不規則な勤務の看護師は一般の人とは時間的にすれ違いやすいため、医療従事者など職場で出会いを求めてしまいがちです。
ちなみに男性看護師の結婚相手は、同じく看護師など医療関係者が多いそうです
経済的に自立している
安定した経済力があるため、結婚しても相手に経済的に依存する必要がありません。
収入が少なく将来に不安があると、経済力のある相手と結婚したいと考えるかもしれませんが、看護師の収入は他職種と比較すると高い傾向です。
安定した収入と働く場所があるので、結婚することで自由が減り生活の質が下がるくらいなら、独身のままで良いと考えてしまいます。
経済力が高いほど、結婚の優先順位は低くなりがちです。
看護roo
同僚に独身者が多いため、結婚に焦らない
仕事ができてキャリアアップし、かつ独身生活を楽しんでいる看護師が同僚にいると「こんな風になりたい」と憧れますよね。
ましてや既婚者や離婚経験者から家庭の不満や離婚原因などをきくうちに、結婚願望が薄れ不安になってしまいます。
看護師は未婚率が高いため、結婚に対して焦りが少ない人が多いようです。
私の勤務経験先からみると、急性期で忙しい職場ほど未婚率が高めです
世間のイメージと違う
看護師に対する世間のイメージとして、優しい、しっかりしている、頼りになる、などがきかれますが、期待値が高いためにイメージと実際の姿のギャップに衝撃を受ける人も多いようです。
精神的にタフでないと働けないため、穏やかな性格だった人も徐々に鍛えられて、よくも悪くも性格がきつくなりがちです。
また常に仕事に追われているため、効率的な考え方や動きが身に沁みついてしまい、せっかちな人が多くなります。
仕事と家庭の両立が難しい
結婚したり子どもができると、今までと同様な働き方は難しくなります。
家事育児をパートナーと折半し、困ったときには両親がサポーしてくれるなどの環境でなければ、妻が家事育児のほとんどを担っているかぎり、仕事と家庭の両立は困難です。
結果的に働き方を変えざるを得なかったり、積み上げたキャリアに影響が出てしまうことになりかねません。
福利厚生の充実や多様な働き方の選択ができる職場が増えていますが、そもそも「女性が家事育児をする」という考えが前提になっていることが残念です
看護師が結婚相手に求める条件
結婚後も看護師として働き続けたいと考えている人は、どのような結婚相手を選ぶべきでしょうか。
- 価値観を尊重し合える
- 看護師の仕事に理解がある
- 包容力がある
- お互いに経済的に自立している
- 家事育児に協力的
価値観を尊重し合える
お金や仕事、家事、子育て、趣味などの価値観は人それぞれですが、結婚相手と価値観が合わない場合、お互いを理解することが難しくなり不満やストレスがたまってしまいます。
看護師は専門性が高く仕事に関してプライドをもっているため、看護師の仕事を理解して受け入れてほしいと思っています。
看護師でない相手に看護師の仕事や看護観などを理解してもらうことは難しいですが、理解しようとする姿勢をみせてくれると自己肯定感につながります。
価値観が違うこと自体は問題ではなく、お互いの価値観を尊重し受け入れられれば、良好な関係が築けます
看護師の仕事に理解がある
看護師はシフト制で不規則な勤務が多いため、すれ違いの生活になりがちです。
立ち仕事のため体力が必要なうえ、人間関係が難しく責任が重い仕事のため、精神的にも疲弊します。
医療従事者であれば看護師の勤務体制や仕事について理解してもらいやすいですが、それ以外の職種であっても理解しようとする姿勢は大切です。
夜勤明けなのに休日のような感覚で用事を頼まれると、イラっとしてしまうことがあります
包容力がある
仕事では心身ともに疲弊するので、プライベートではゆっくりと落ち着いて過ごせることが大切です。
そのような安心できる環境があり、しんどいときには愚痴を傾聴してくれる包容力のある相手がいてくれると、仕事を頑張れる活力になりますね。
お互いに経済的に自立している
看護師は高収入のため、相手がそれに依存してしまう場合があります。
お互いに経済的に自立できる収入があれば、依存し過ぎることなく対等な関係がつくれるでしょう。
収入源が一方であっても「自分が仕事で稼ぐので、相手には家事育児に専念してもらう」など役割分担がはっきりしていれば問題ありません
家事育児に協力的
看護師の仕事は体力的にも精神的にもハードなので、疲れて何もしたくないときもありますが、当然のように家事育児を求める相手だと不満やストレスが溜まる一方です。
「しんどいときはお互いさま」「家事育児は分担」というスタンスで協力し合えると、時間だけでなく気持ちのゆとりもできます。
共働き夫婦であれば家事育児を協力し合うのは当然ですが、女性の比重が大きいことがほとんどです
私が結婚しない理由
私はアラフィフ独身なので、まさに生涯未婚率の対象になる年齢です。
令和4年版男女共同参画白書に独身者についての興味深いデータがありましたので紹介します。
令和4年版 男女共同参画白書
私は自分が結婚しない理由について、深く考えたことがありませんでしたが、このデータをみて自分に当てはまる項目が多くて驚きました。
自分の結婚しない理由はいくつかありますが、大きな理由は以下になります。
- 結婚願望がない
- 経済的にひとりでも生きていける
- ひとりの生活が気楽で自由
結婚願望がない
気が付けば独身だったという感じですが、今までに結婚したいと思った記憶はありません。
なぜ結婚願望がないのか、その理由を深く考えたことはありませんし、考える必要もないと思っています。
「結婚したいと思わないので、結婚しない」それだけのことです。
経済的にひとりでも生きていける
私は現在は夜勤をしておらず、またパート勤務なので収入が減ったものの、ひとりで生活するには金銭的に困っていません。
でも老後の資産形成のために、貯蓄や投資はしっかりと継続していきます。
資産の額に関係なく老後の不安は尽きませんが、資産は多い方が安心です。
経済的に自立していることは、ひとりで生きていくうえで不可欠ですね
ひとりの生活が気楽で自由
ひとり+ワンコとの暮らしですが、他の誰かと暮らす生活は考えられません。
もしかしたら老後には不安や寂しさを感じるかもしれませんが、そのために結婚したり、今の気楽で自由な生活を手放すことは考えられません。
ひとりで生きていく覚悟もち、不測の事態が起きても周囲に迷惑をかけないために終活を始めています。
まとめ
今回の記事では、看護師の未婚率が高い理由と、看護師が結婚相手に求める条件について中心にお伝えしました。
- 仕事が忙しく、勤務が不規則
- 出会いの機会が少ない
- 経済的に自立している
- 同僚に独身者が多いため、結婚に焦らない
- 世間のイメージと違う
- 仕事と家庭の両立が難しい
- 価値観を尊重し合える
- 看護師の仕事に理解がある
- 包容力がある
- お互いに経済的に自立している
- 家事育児に協力的
看護師は安定した職業なので、ひとりで生きていくだけの経済力があり、自立した人が多いです。
結婚観は人それぞれで結婚の選択は自由ですが、看護師の仕事が原因で結婚が困難になり、未婚率が高くなっているのなら残念です。
私は自分の意思で未婚を選択していますが、人生における多くの選択肢をあきらめることなく、自由に選びながら生きていきたいと思っています。
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