看護師の働き方には、正社員や派遣社員など様々な形態がありますが、その一つにパート勤務があります。
私はアラフィフの独身看護師でパート勤務をしてます
パート勤務は正社員と比べると労働時間が短く、自分の時間を確保しやすいというメリットがありますが、収入が低かったりキャリアアップが難しくなるなどのデメリットもあります。
夫婦のみ、子供がいる、要介護の親がいる、独身者といった世帯構成や家庭状況によっても、働き方の選択肢は違ってくるでしょう。
しかし世間では「独身者=常勤」「既婚者=パート」という風潮があるため、本当はパートで働きたいのに周囲の目が気になり、常勤で働いている独身者は多いのではないでしょうか。
- 収入よりもプライベートな時間がほしい
- 勤務日数や時間を自由に選択したい
- 常勤勤務は、体力的・精神的にしんどい
このように考えているなら世間の価値観にとらわれず、自分のライフスタイルや将来設計を大切にした働き方を選択するべきです。
パート勤務のメリット・デメリットを理解することで、将来の不安が減り、自分に合った働き方を見つけることができます
この記事では独身の看護師に焦点を当てた、パート勤務のメリット・デメリットや働き方、また私自身の経験についてもお伝えします。
独身看護師の働き方
常勤勤務を選ぶ理由
私が今まで勤務してきた職場では、パート勤務の看護師は既婚者か子育て中の方がほとんどで、独身看護師は常勤勤務が通常でした。
なぜ独身看護師には、常勤勤務を選ぶ人が多いのでしょうか。
- 自分しか収入源がないため、より高い収入を得たい
- 家事に費やす時間が少なく、子育ての時間もないため、時間に余裕があり長時間働ける
- 常勤勤務のほうが福利厚生が充実しており、賃貸暮らしでは住宅手当金が支給される場合もあり、お得感がある
- 老後のために、安心して生活できる資金を蓄えておきたい
独身者は老後の生活資金を自分ひとりで稼ぐので、安定した収入は安心感につながります
パート勤務を選ぶ理由
金銭面や待遇面を考えると、パート勤務より常勤勤務の方が勝っていることは確かです。
収入源が自分しかない独身看護師にとって、安定した収入は大きな安心感につながります。
では多くのメリットがある常勤勤務ではなく、パート勤務を選ぶ理由はどのようなものがあるのでしょうか。
- 収入よりもプライベートな時間がほしい
- 勤務日数や時間を自由に選択したい
- 労働時間の長い常勤勤務は、体力的・精神的にしんどい
- ある程度の貯蓄があるため、パート勤務の収入でも老後の生活資金の不安が少ない
ライフスタイルに合わせた働き方を求める場合は、パート勤務の方が適していると思います
看護師のパート勤務のメリット
- 勤務時間が短い
- 責任範囲が狭い
- 働き方が柔軟
- プライベートな時間が充実する
- 心身の負担が軽減される
常勤勤務は、1日8時間の週5日以上勤務することが一般的ですが、パート勤務は週に数日や日に数時間の勤務など、勤務時間が短い場合が多いです。
勤務時間が限られているため、その時間内でできる比較的単純な業務が多くなります。
また常勤看護師に比べて患者さんと接する時間も短いため、責任範囲が狭くなる傾向がみられます。
残業や夜勤も免除される場合が多いですね
勤務日や時間などを調整しやすく、勤務希望も出しやすいため、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
自分の時間を確保することで、趣味や習い事など、プライベートな時間の充実がはかれるでしょう。
勤務時間が少なく、責任のある業務が少ないことは、必然的にストレスが軽減され心身の健康につながります。
腰痛や不眠など、からだの不調を抱えている方が多いですが、体調や生活リズムが整いやすくなりますよ
看護師のパート勤務のデメリット
- 収入が低くなる
- 福利厚生が限定的
- 人間関係が希薄になりがち
- キャリアアップの機会が少ない
- 将来の不安が生じる
勤務時間に応じた賃金が支払われるため、収入が常勤勤務に比べて低くなります。
看護師の給与加算には経験年数が影響することが多いですが、パート勤務は経験年数が反映されない場合がほとんどです。
ボーナスや退職金、手当金(住宅手当や育児手当など)は支給されないことが多く、労働時間によっては社会保険に加入できません。
福利厚生の面では、常勤勤務と比べるとかなり劣ってしまいます
勤務時間が短いため、スタッフとのコミュニケーションや、新しい技術・知識を習得する機会が減ってしまいがちです。
そのため人間関係が希薄になりやすく、また経験やスキルの蓄積が減ることで将来的な転職やキャリアアップに不利になる可能性があります。
将来的な不安要素としては、収入減により老後資金が少なくなることや、雇用が更新されない可能性などが挙げられるでしょう。
収入が減ると貯蓄できるお金や、将来受け取る年金額が少なくなる場合があります
独身看護師の私がパートを選んだ理由と働き方
パートを選んだ理由は体調を崩したため
私がパート勤務を選択するきっかけになったのは、体調を崩して休職したことです。
復職するにあたり、勤めていた病院の雇用形態が常勤勤務のみだったため、体力的に無理と判断し、デイケアに転職してパート勤務となりました。
将来的に常勤で働く可能性を考え、パートから常勤への登用があることも就職の条件にしました
もし再び体調が悪化して退職することになっても、パート勤務の方が辞めやすいことも理由のひとつです。
また移乗や入浴介助などの力仕事は免除、連続した勤務にならないシフトを勤務条件としてお願いしたところ、パート勤務ゆえに柔軟に対応してもらえたことは大きな安心材料でした。
30年近い看護師人生のなかで、パートで働くことは初めての経験で不安でしたが、結果的に体調も安定しており、パート勤務にして良かったです。
働き方によっては将来が不安
私の場合の病院とデイケアにおける、勤務条件と収入は以下のとおりです。
・常勤勤務(病院):8時間/日、月21日勤務で、手取り収入が約22万円
・パート勤務(デイケア):7.5時間/日、月18日勤務で、手取り収入が約17万円
月18日勤務だと、ほぼ週3日休みとなるため、体力的には大分楽でした。
パート勤務者は、委員会活動が免除され、時間外になる業務は常勤勤務者に依頼するルールになっており、責任業務や残業が免除されることは、精神的にもかなり楽でした。
一方で約5万円の収入減のため、毎月投資や貯金に回していたお金を減らすことになり、資産形成に大きなダメージとなってしまいました。
パートに限らずですが収入が減ることは不安であり、特に独身者は収入源が自分だけなので、将来のことを考えるとより不安が強くなります。
今は好条件の特養に転職し、パート勤務でも収入面の不安なく働くことができています
パートで働くなら転職サイトの利用がおすすめ
「好条件ならパートで働きたい」「パートの求人情報を知りたい」「パートへの転職を考えているので相談にのってほしい」このように考えている人には、転職サイトの利用をおすすめします。
好条件のパートは人気が高いため、求人が出てもすぐに採用者が決まってしまい、さらに一般公開すると応募が殺到するような求人は、非公開求人としてウェブサイト上に公開されない可能性もあります。
好条件の求人に出会うためには、看護師専門の転職サイトに登録しておくことをおすすめします
あらかじめ希望条件を伝えておくと、条件に合った求人が出たときに優先的に紹介してもらうことができ、勤務条件の交渉や履歴書の作成、面接の同行などのサポートもしてもらえるので安心です。
おまけ:独身であることに対する偏見
最近は多様性が尊重され、結婚しない選択も理解されるようになってきましたが、まだ独身者への偏見を感じることは多くあります。
いきなり「旦那さんは何の仕事してるの?」「子供さんはいくつ?」など、私が既婚で子供がいる前提で話しかけられ、独身であることを伝えるとバツが悪そうに謝られたときには、なんとも情けない気持ちになってしまいました。
仕事一筋に生きてきた、仕事に夢中になって婚期を逃した、と勝手な解釈をされることもよくあります。
独身であることは寂しい、結婚して出産し家庭を持つことが当然、という世間の価値観に苦しんでいる女性は多いのではないでしょうか。
結婚が幸せな生活を保証するわけではなく、個人の価値観やライフスタイルによって独身を選択する自由があることを理解してほしいです。
現在の収入での生活は正直苦しいけど「独身なのにパート勤務なんて、給料少なくて大変でしょ?」と心ないことを言われると、独身であることは関係ないです!と全力で否定してしまいます。
まとめ:まずはパートのメリット・デメリットを知ることが大事
私は体調を崩したことで、はからずもパート勤務をすることになりましたが、そのことで自分の働き方やライフスタイル、将来像について向き合う機会ができました。
ざっくり言うと、パート勤務はプライベート重視、常勤勤務は収入重視といえるかもしれません。
パート勤務と常勤勤務それぞれのメリットデメリットを理解しておくことで、将来の不安が減り、働き方の選択肢が増えるでしょう。
自由度が高い働き方を実現したいなら、転職サイトを利用するのもおすすめです。
私は転職サイトを利用することで、パート勤務という働き方の選択肢や、体調に不安がある状態でも働ける好条件の職場を見つけることができました。
独身者であろうが既婚者であろうが、世間の価値観によって選択肢が限られることがなく、自分に合った働き方を見つけてください
コメント